摘果

摘果(てきか)作業について紹介していきます。

この作業は、品質の良い(大きな)桃を作る為に行う果実の間引き作業です。
沢山の実を付けておくと、光合成で得た栄養分が分散して一つあたりの実に蓄えられる栄養分が少なくなるため、小さな桃になってしまいます。また、果実に多くの栄養分を取られることで、枝・葉の生育が進まず、木が衰弱していきます。

そこで、5月~収穫直前まで、各成長段階に合わせて、「予備摘果」・「摘果」・「仕上げ摘果」・「修正摘果」と数回に分けて、余分な果実・不良果実を徐々に間引いていきます。
なお、最終的に残るのは、幼果時の1割程度になるかと思います。

各時期ごとの摘果の様子をご紹介していきます。

・予備摘果(4月下旬~5月中頃)
この時期の果実は、まだ指先くらいの大きさです。
結実していない実・双子の実などを中心に最終着果量の2~2.5倍程度まで落としていきます。




・摘果(5月中頃~6月上旬)
この時期になると実が一回り大きくなっているので、予備摘果でいっぱい落としてもまたびっしりついた状態に…。
この時期の摘果は、最終着果量の1.5倍程度まで落としていきます。
また、教科書的には、6月上旬ごろから硬核期(種が固まる時期)に入るので、20日程度は摘果をしないようにとのことですが、仕事が間に合わず、継続して作業を行っています。




・仕上げ摘果(6月下旬~7月上旬)
硬核期が終わると、果実の優劣がはっきりしてくるので、悪い桃(双胚果)を落としていきます。
さて、突然ですがここで問題です。
Q:下記の2つの桃ですが、どちらを落とすでしょうか??


A:正解は、左側の丸くて大きな桃。右側の正常果を残してあげます。


丸くて大きな桃の方が良いような気がしますが、割ってみると、胚が二つ入った双胚果です。
この双胚果は、そのまま残しておいてもちゃんと桃になるんだけど、収穫する前に種(胚)が腐り、その苦味が果肉に移り風味が落ち、日持ちも悪くなってしまいます。


左:正常果 右:双胚果



・修正摘果(収穫15日前~収穫5日前)
収穫直前に行う最後の摘果で、商品にならない傷付いた果実・病斑のある果実と先玉(他の桃より早めに色付いた桃)を落としていきます。



先玉とは、こちら。
双胚果・各割れ果で、種が腐っているため、正常果に比べて5日程度生育がすすんでいます。
種の苦味が果肉に移り風味が落ち、日持ちも悪くなってしまいます。



このように段階的に間引いていくことで、大きくて甘い桃ができていきます。

2021年02月16日